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中央アジア絶滅危惧種動物 : アジアノロバ

Animal

アジアノロバはインドやイラン、モンゴル、トルクメニスタンなどに生息しているロバです。このロバは以前は中央アジア一帯や中東地域に広く分布していた動物ですが、ほとんどの地域で絶滅してしまいました。アジアノロバは5種ほどの亜種がいますが、すでに絶滅しているものもいます。そういった背景があることからいくつかの亜種は絶滅危惧種に指定されており、いくつかの地域では再導入されています。

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生息地

アジアノロバは中央アジアから中東にかけて生息しています。

特徴

アジアノロバは体長200-250cm、体重200-250kg。哺乳綱奇蹄目ウマ科ウマ属に分類される奇蹄類の動物です。耳介は小型でアフリカノロバと比較して蹄は広いです。体色は淡黄色や赤褐色。鬣や尾先端の房毛は黒褐色。アジアノロバは砂漠地帯や荒れ地などに生息しています。このロバは単独行動よりも群れを形成する傾向にあり、10頭前後の小規模な群れを形成します。夏季は高地で生活し、冬季になると河川沿いで生活をします。このロバは時速60km/hで走ることができるため、非常に足の速い動物です。アジアノロバには5種の亜種がいます。ジゲダイ、シリアノロバ、インドノロバ、クーラン、オナガーがいます。

生態

アジアノロバは草や木の葉を食べて生息しています。繁殖様式は胎生。繁殖の時期になると、オスがメスを巡って争いを始めます。妊娠期間は半年程度あり、春から夏にかけて繁殖が行われます。授乳期間は1年弱あり、生まれたばかりの子供はしばらく親と共に生活をします。オスは生後4年、メスは生後2-3年で性成熟をします。アジアノロバの寿命は飼育だと22年の記録があります。

絶滅危惧種

アジアノロバは5種の亜種がいますが、そのうちシリアノロバは絶滅しました。アジアノロバの脅威は人間です。人間が食用とすることや、薬用になることもあり乱獲されています。またロバの毛皮を狙う密猟者もいるのです。それ以外にも人間による生息地の破壊も大きな問題です。アジアノロバの生息地が減少し、分断も起こっています。またアジアノロバは伝染病などにも感染するため、集団感染によって、全滅する地域もあります。アジアノロバのうち、クーラン、オナガーが絶滅危惧種に指定されています。またワシントン条約附属書IIにも掲載されている動物なので、国際取引も制限がかかっています。アジアノロバは以前アゼルバイジャン、アフガニスタン、アルメニア、イラク、ウクライナ、キルギス、クウェート、サウジアラビア、シリア、ジョージア、タジキスタン、トルコ、ヨルダン、レバノン、ロシアにも生息していましたが、全地域で絶滅しました。アジアノロバを救うためにオナガーの繁殖プログラムが始まっており、保護活動が始まっています。

飼育

アジアノロバは絶滅危惧種であることや国際取引も制限されているため、一般人が飼育することは容易ではありません。動物園で鑑賞するか、中央アジアまで行ってみてください。

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