ビルビーとは、オーストラリアに住んでいる珍しい動物でミミナガバンディクートとも呼ばれます。ビルビーはオーストラリアの固有種動物であり、砂漠に巣を作って生活をしているとても変わった動物ですが、絶滅の可能性がある動物の一つでもあります。ビルビーはかつてはオーストラリア大陸の大部分に生息していましたが、現在はとても少なくなっているのです。
生息地
ビルビーはオーストラリアに生息しています。現在生息が確認できる地域はクイーンズランドの西部、西オーストラリア、ノーザンテリトリーだけになります。
特徴
ビルビーは哺乳綱バンディクート形目ミミナガバンティクート科ミミナガバンディクート属に分類される有袋類の動物になります。生息地はオーストラリアだけで固有種の動物です。全長は30-50cm、尾長は20-30cm、体重は1-2kgです。この動物は昼間に活動することは少なく、夜行性です。砂漠に巣穴を掘って暮らしていることが多く、地上に巣はありません。砂漠に巣穴を作る理由としては、捕食者の侵入を防ぐという狙いがあります。大きな捕食者は巣穴が小さいため侵入することができません。全身の毛衣は青灰色、尾は黒く、先端の方は白なのが特徴です。ビルビーは以前はオーストラリア大陸の80%以上の地域にかなり広く生息していましたが、現在はかなり減少しています。
生態
ビルビーはおもに昆虫、果実、種子などを食べて生活しています。繁殖様式は胎生。妊娠期間は約14日でメスは1回につき1~2頭産むことが可能です。子供は生後80日ほどで育児嚢の外に出て自力で生活ができるようになります。生後150日で子供は性成熟するようになります。ビルビーは野生だと数年しか生きることができませんが、飼育下であれば10年以上生きることも可能です。
絶滅危惧種
上記でも説明していますが、ビルビーはかつてオーストラリア大陸の80%以上の地域で生活をしていました。そのため絶滅危惧種に指定されるような動物ではなかったのです。最大の脅威は人間が持ち込んだ肉食動物でした。元々オーストラリアには肉食動物はいませんでしたが、人間によって犬や猫、さらにはキツネなども持ち込まれてしまい、体の小さいビルビーは捕食されてしまったのです。これによって年々生息数は減ってしまいました。1975年のワシントン条約発効時から、ワシントン条約附属書Iに掲載され、絶滅危惧種に指定されています。現在ビルビーはオーストラリア政府によって保護されており、ナショナル・ビルビー・デーが、保護プロジェクトへの資金を集めるためにオーストラリアで9月の第2日曜日に開催されます。
飼育
ビルビーは飼育することが難しいです。オーストラリアによって厳重に保護されているため、一般人が飼育できるチャンスはありません。ビルビーを見たければオーストラリアへ行ってみることをお勧めします。
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