あなたの人生の中で、明らかに捨て猫と思われる猫が道路で彷徨っている様子を何度も見たことがあるはずです。そんなときに、拾ってあげようと思うことは良いことなのですが、野生からイエネコになるときには、猫も大きなストレスが生じてしまいます。これから猫を保護して飼育しようと考えている人は手順を踏んで飼育することが大切です。
野良猫や野生猫を保護するときの手順
保護したい猫を見つけたとき、どのように捕獲(保護)するのか具体的な方法を確認しておきましょう。順を追って説明していきます。
1.野生猫の場合
完全な野生の猫の場合は、人間になれるかどうかという問題があります。イエネコの保護よりもハードルが高く、懐いてくれない猫もいます。そのため難易度が高いので、場合によっては諦めるしかありません。また、野生猫の場合は、もしかしたら親猫がどこかへ狩りへ行っている最中かもしれません。そのため無闇に親子の中を引き裂くような真似をしないようにしてあげてください。
2.時間をかけて慣れる
まずは当たり前ですが、猫からすると、知らない人がいきなり寄って来たら警戒し威嚇してきます。猫によって噛みついてきたり、引っ掻いてきたりするはずです。時間をかけて猫が心を許すようになってから保護してあげることが大事です。野良猫や野生猫は外敵が多いことから、警戒心がとても強いのです。
3.捕獲器とキャリーケース
猫を保護するときは捕獲器とキャリーケースが必要です。キャリーケースにタオルなどをかけて周りが見えないようにすると、猫は落ち着くことが多いので、何かかけるものを用意しましょう。捕獲時には引っかかれるなどケガをしないようにしてください。捕獲時に猫をおびき寄せるためのエサを用意しておきましょう。

4.病院へ行く
保護した猫はすぐに動物病院へ連れて行きます。感染症にかかっていないかノミやダニがついていないかなど、健康状態をチェックしてもらうためです。もしかしたら、猫エイズかもしれませんので、ちゃんと検査をしてもらってください。保護した猫の健康状態が悪ければ、しばらくは病院通いになります。保護した猫の健康状態を把握することで、猫を飼っている場合は先住猫への感染を防ぐこともできます。
5.SNSやネットで確認
もしかしたらあなたの拾った猫が迷い猫である可能性が考えられます。保護した猫が掲載されている可能性もあるので、確認しておきましょう。場合によっては保健所や警察署に問い合わせをし、迷い猫かどうか確認します。
6.手術
実際に保護した猫を受け入れて飼育することになったら、猫を飼育するために避妊手術、もしくは去勢手術をしてあげましょう。ワクチンも同時に摂取することが好ましいです。事前にできる病気の予防はこの時点ですぐにしてあげるべきでしょう。
7.飼育道具
保護した猫を受け入れて飼育することになったら、猫を飼育するための環境を整える必要があります。ゲージ、毛布、トイレ用品、フード、おもちゃなどを揃えてあげてください。最低限必要なものを用意して、生活していく中で必要になった都度、買い足していくのがおすすめです。

飼育時の注意点
猫はいきなり環境が変化します。ずっといままで外で暮らしていたのが、部屋の中で生活することになり、環境の変化に戸惑っているのです。そんな状態で人間が近づいてきたらパニック状態になってしまいます。時間をかけて猫となれるようにしてください。猫の方からあなたに近寄れば、猫の心が開かれたことを意味します。
多頭飼いの場合
多頭飼いの場合は注意が必要です。もともと猫というのは単独生活を好み、自由気ままな生き方を好みます。そのため、共同生活には適していないのです。場合によっては先住猫と喧嘩を始めてしまう可能性があるため、その場合は別居を検討しなければなりません。
外に出たい欲求
室内飼いしている猫が、よく外を見つめている場面を目にすることがありますが、これは外へ出たい欲求の表れでもあります。外へ出たい欲求が強いあまり、大きな声で鳴き続ける猫もいます。その場合はリードなどを付けて飼い主の監視が及ぶ範囲で外へ出してあげましょう。しかし、リスクも伴うので、不安であれば外に出さないほうが良いです。
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