ヒマラヤタールは名前の通りヒマラヤ山脈付近に生息しているウシ科の動物です。もともとはヒマラヤ山脈付近に生息していた動物ですが、現在はアメリカやニュージーランド、南アフリカにも導入されています。ヒマラヤタールは近年生息数が徐々に減っていることが分かっており、インドやネパールでは準絶滅危惧種に指定されている動物なのです。
生息地
ヒマラヤタールはインドやネパールなどを中心に分布しています。
特徴
ヒマラヤタールは体長90~140cm 、体重35~90kg。オスとメス共に角を持っております。オスの角は45cm程に成長しますが、メスは短く20~25cm程。顔や四肢前面の毛衣は暗褐色や黒褐色。眼上部や吻端に白い斑紋があります。角はやや短い三日月状で、先端が内側へ曲がっています。ヒマラヤタールは岩の多い山岳地帯の森林に生息しており、標高2500~5000メートル付近の山の斜面や断崖が好みのようです。脚力や跳躍力に優れていて、絶壁などでも平然と生活ができる動物です。普段は2~20頭ほどの群れをつくって生活しており、体が大きくて強いものがリーダーになる傾向があります。日中の間は休んでいることが多く、夕方から活動的になります。
生態
ヒマラヤタールは草類や木の実、果実などを食べて生活しています。繁殖期は10~1月頃でオスがメスを巡って争いをよく起こします。メスの妊娠期間は半年ほどあります。メスは1回に1月1頭産むことが可能です。子どもは3時間ほどで歩くことができるようになり、その後は群れの中で生活をします。寿命は10-15年程度と言われていますが、飼育下だともっと生きることが分かっています。
絶滅危惧種
ヒマラヤタールは草食動物のため、肉食動物が天敵になり、ユキヒョウなどに襲われて捕食されてしまいます。しかしそれ以上の脅威は人間です。開発による生息地の破壊、食用の狩猟が非常に多く、多数のヒマラヤタールが犠牲になっています。ヒマラヤタールは国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストに準絶滅危惧種として指定されています。恐らく今後は絶滅危惧種に指定されるであろうと言われています。
飼育
ヒマラヤタールは生息数が激減しているため、一般人が入手することは困難です。ネパールやインドへ行くか、動物園で鑑賞してください。
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