エゾナキウサギは日本でしか見られないナキウサギのなかま。このウサギは北海道の北見山地や大雪山系、夕張山地、日高山脈で見ることができます。体は小さいですが、北海道の寒い環境でも生きてこれたとてもタフな動物です。耳が短いので、見た目はウサギというよりモルモットのようなネズミに見えます。エゾナキウサギは近年個体数が減少していることが分かっており、準絶滅危惧種に指定されています。
生息地
エゾナキウサギは日本の北海道でのみ見ることができます。このウサギは北海道の北見山地や大雪山系、夕張山地、日高山脈で見ることができます。
特徴
エゾナキウサギは体長10-20cm、体重は60-150gの小さなウサギです。このウサギはウサギ目ナキウサギ科に属する小型哺乳類で、キタナキウサギの亜種とされています。夏毛は赤褐色で、冬毛は灰褐色から暗褐色になるため、まるで違う生き物のように見えることもあります。耳が短いのでウサギというよりはネズミに見えてしまうこともあります。エゾナキウサギが広く知られるようになったのは1928年に置戸町で捕獲されてからでした。エゾナキウサギは当時林を荒らす害獣として知られていたようですが、とても外見が可愛いことから、北海道に動物観光で訪れる人も増えました。エゾナキウサギはとても警戒心が強く、臆病であるため、人間の前にはあまり姿を見せません。エゾナキウサギは標高1500m~1900mの山岳地帯に生息しています。エゾナキウサギは小柄であるため外敵が多く、身を守るため集団生活をします。

生態
エゾナキウサギは葉や茎、花、実などを食べて生活しています。このウサギは冬眠することはありませんが、冬場を凌ぐために食料を溜め込みます。繁殖形態は胎生です。繁殖期は春から夏の間の年1回行われ、1回につき1-5頭産むことができます。このウサギは2‐3年程度生きることができます。
絶滅危惧種
エゾナキウサギは非常に小柄なウサギであるため、他の動物によって捕食されることがあります。さらには生息地域が限りなく限定されていることや、そもそも生息数自体がとても少ないため絶滅の恐れがあります。エゾナキウサギの繁殖率も低く、流産率がとても高い動物です。エゾナキウサギのこどもは生まれた後、死亡率がとても高いと言われています。理由は天敵を避ける岩穴が北海道に少ないことや、過酷な冬を乗り越えることができないことが多いからです。このように非常に特殊な生息環境であることから、準絶滅危惧種に指定されています。
飼育
エゾナキウサギは個体数がとても少ない動物で、人間の前にほとんど姿を現さないことから、とても飼育が難しいと言われています。動物園で鑑賞するか、日本まで行ってみてください。
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