ホンドギツネは、ユーラシア大陸や北アメリカなどに広く分布するキツネで主に日本の国内の本州、四国、九州に分布しています。しかし四国にはあまり生息が確認されていません。キツネは昔話や童謡に登場したり、神様の使いとして信仰の対象になったりしているので日本人にはとても馴染み深い動物ですが、詳しいことを知らない人が意外に多い動物。なお北海道に住んでいるキツネはキタキツネで、この種は住んでいません。
生息地
日本の本州、四国、九州の平野から高地の森林や雑木林などに広く分布しています。
特徴
体長52-76cm、体重4-7kg。毛色はふつう赤味を帯びた黄色や褐色などで、胸や腹部は白。尾の毛はふさふさとして長く、尾の先は黒いです。鼻面は細くとがり、耳は三角形で大きい。四肢はイヌに比べると短いです。平野から高地の森林や雑木林などに生息していますが、農耕地などにも姿を見せることがあります。縄張り意識をもっており、自分のテリトリー内で行動します。群れを成すことはあまりなく、単独行動が多いのです。用心深く動きは敏捷です。
赤ちゃんやペットに安心の日本製暖房機【ケノンヒーター】
生態
行動時間帯は朝と夜です。昼は休んでいます。モグラやネズミ、野ウサギといった小動物を食べますが、昆虫、ミミズ、果実なども食べます。繁殖期は12~2月頃で、雌の妊娠期間は50日前後。1回あたり4-5頭産みます。一夫一婦で巣穴を使用して生活します。日当たりの良い林や草原などに巣穴を作る傾向にあります。巣穴は親子に渡って何年も使われ、出産や育児、さらには採りたての食料を格納するために使っています。子供がうまれたてのときは家族全員で子育てをしますが、オスは生後7-8ヶ月で親離れをし、なわばりを出て分散していきます。寿命は野生では3年から4年程度、飼育下では長くて10年といわれています。
絶滅危惧種
ホンドギツネは準絶滅危惧種に指定されています。キツネにとって一番の外敵は人間で、毛皮を目的とした狩猟の対象とされています。そのため生息数が減っており、絶滅の可能性があります。さらに原野や森林の開発などによって生息地が壊され、ホンドギツネの生息数は徐々に減ってきています。その為近年は森林に接する草原や農耕地に出てくることもあり、人間の居住区にも出てくるようになっています。人家のゴミを漁ったり、農作物を食べてしまったり、家畜のニワトリなどを襲うこともあります。そのため、駆除されてしまうことも少なくありません。
コメント