カリガネはマガンとよく似た鳥。ヨーロッパをはじめ、中央アジア、東アジアまで広く分布している鳥で、非常に生息地域が広いことで知られています。カリガネは生息地域が広い割には生息数が減っているため、絶滅危惧種に指定されています。減少の要因は人間による土地開発が原因で、カリガネが住める草原などが減っているためです。狩猟なども問題になっており、早急な保護を必要とする動物です。
生息地
カリガネはユーラシア大陸に広く生息しています。
特徴
カリガネは全長50-70㎝、体重は1-2kgで、鳥綱カモ目カモ科マガン属に分類される鳥類。目のまわりに金色のアイリングがあるのが特徴です。カリガネは、スカンジナビア半島からユーラシア大陸の東端まで広く分布しています。この鳥は主に湿地や草原地帯を好み生息しています。冬季にインドや中華人民共和国・日本・ハンガリー・カスピ海南岸部や黒海沿岸域などへ南下し越冬することから渡り鳥としても知られています。中央アジアにかけての地域で越冬する個体群と、ロシアで繁殖し中華人民共和国・日本・朝鮮半島で越冬する2つの個体群に分かれます。
生態
カリガネは植物食の動物で、主に草や木の葉を食べて生活しています。繁殖形態は卵生です。繁殖時期は毎年5月から6月ごろで、メスは1回につき3-8個の卵を産みます。抱卵期間は25 – 28日あり、その後孵化します。子供は孵化した後、しばらく親の世話を受けますが、生後1か月以上経つと、自力で飛べるようになり、巣立ちをしていきます。
絶滅危惧種
カリガネは非常に生息区域が広いにもかかわらず、絶滅危惧種に指定されています。これは自然現象によるものではなく、人間による土地開発や狩猟が原因です。土地開発によって、カリガネが生息できる草原が減ってしまい、生息環境を失っています。さらに食用にされることもあり、乱獲が問題になっています。1900年代後半にオランダとスウェーデンでは繁殖を試みて、個体数の増加に成功しました。他の国でも人工飼育などを試みており、個体数の回復を図っています。またいくつかの国では狩猟を禁止にしています。
飼育
カリガネの捕獲や狩猟は禁止になっている国もあるため、一般人では飼えない可能性があります。そのため、動物園で鑑賞するか、ユーラシア大陸の各国へ行ってみてください。
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