メキシコ絶滅危惧種動物 : メキシコプレーリードッグ 生態と特徴

プレーリードッグは近年ペットとしてとても人気のある動物です。プレーリードッグは全体で見れば生息数は安定していますが、亜種に当たるメキシコプレーリードッグは生息数が徐々に減ってきており、絶滅の可能性があります。この亜種には保護活動が必要とされており、絶滅してしまう可能性があるのです。

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生息地

メキシコプレーリードッグはコアウイラ州、サカテカス州、サン・ルイス・ポトシ州、ヌエボ・レオン州に生息しています。

特徴

メキシコプレーリードッグは全長20-30cm、体重900-1400gの小型哺乳類。分類上はリス科プレーリードッグ属に分類される齧歯類になります。プレーリードッグは警戒心が強いですが、人間にも慣れて懐いてくれる動物です。そのこともあり、飼育する人も数多くいます。プレーリードッグは運動量が多く活発な動物で、運動することが好きです。またプレーリードッグはネズミのようにものをかじる癖があります。かじりすぎて、歯が折れたり歯茎の病気を引き起こしたりすることもあります。メキシコプレーリードッグは家族を形成しており縄張り意識のとても強い動物です。敵が巣に寄ってくると、お尻の臭腺から臭いを出し威嚇します。プレーリードッグは広大な大穴を掘って複雑な構造を作り、寝室やトイレ、子供部屋などを作って生活します。プレーリードッグは仲間意識が強く、危険が迫ると鳴き声を発して仲間に警告します。

生態

メキシコプレーリードッグは草食動物であり、茎や根、種や木の実などを食べて生活しています。繁殖形態は胎生です。メスは年に1回４頭前後の子供を産みます。子供の授乳期間は２か月弱あり、１歳ごろになると巣から抜け出していくこともあります。１年程度で子供は性成熟することができます。寿命は3～5年程度。しかし飼育下だと10年弱生きている例もあります。

絶滅危惧種

メキシコプレーリードッグは他のプレーリードッグとは違い絶滅危惧種に指定されています。プレーリードッグは天敵が多く、ピューマ、コヨーテ、オオカミ、タカなどに捕食されてしまいます。また、それ以外にも人間が敵になります。牧草地に穴を掘ることから害獣とみなされることが多く、駆除されてしまうことも多い動物です。メキシコプレーリードッグは1980年代にはヌエボ・レオンから姿を消してしまい、2000年代になった今ではさらに生息地と生息数が減っています。メキシコプレーリードッグの現在の生息地は、エルトキオ付近だけと言われています。このため、メキシコプレーリードッグは絶滅危惧種に指定されており、さらにワシントン条約附属書Iにも掲載されています。保護団体は、プレーリードッグに対して保護活動を行っています。

飼育

他のプレーリードッグは飼育できることで有名ですが、メキシコの亜種は絶滅危惧種であり、さらにワシントン条約附属書Iにも掲載されていることから国際取引にも制限があります。一般人は入手が困難なため、動物園で鑑賞するか、メキシコの保護区域までいってみるといいでしょう。