キタイワトビペンギンはイワトビペンギンの亜種。イワトビペンギンはミナミイワトビペンギン、ヒガシイワトビペンギン、キタイワトビペンギンという亜種がいます。キタイワトビペンギンが遺伝的にも形質的にも他の2種とは違うことが分かっています。このイワトビペンギンの内、キタイワトビペンギンとミナミイワトビペンギンは絶滅危惧種に指定されています。
生息地
キタイワトビペンギンはインド洋や南大西洋地域に生息しています。
特徴
キタイワトビペンギンは体長40-60cm。キタイワトビペンギンはインド洋の南のプリンスエドワード諸島、ケルゲレン島、ニュージーランドの南のアンティポーズ諸島に生息しています。他のイワトビペンギンよりも冠羽が長いことで知られており、90mm程度あります。イワトビペンギンの種族はトサカがあるペンギンの種類の中ではもっとも小型です。キタイワトビペンギンは生息地で岩場を飛び跳ねていることからこの名前が付きました。イワトビペンギンは地上では他のペンギンのように歩かず両足を揃えて飛び跳ねながら移動する変わったペンギンです。小型のペンギンの割には性格は攻撃的です。人が近くを通ったりすると、嘴を使って攻撃してきます。
生態
キタイワトビペンギンはオキアミや甲殻類、イカ、タコ、魚などの海の生き物を食べます。繁殖形態は卵生。イワトビペンギンはコロニーを形成して繁殖を行います。巣は崖で囲まれ、植物が生えているような平地で作る傾向にあります。イワトビペンギンの種族は夫婦の絆が強く、同一のペアを形成する傾向にあります。繁殖時期は11月から12月ですが地域によって差があります。抱卵期間は1か月程度あり、オスとメスが交代しながら卵を温めます。ヒナは生まれるとクレイシュを形成し、親から餌をもらいます。巣立ちは1月から2月になります。寿命は20年程度とされています。
絶滅危惧種
キタイワトビペンギンは1950年以降、ずっと生息数が減っています。2009年の発表では直近の50年で、個体数が90%も激減していることが分かっており絶滅危惧種に指定されています。1950年以降は1日に100羽が減っているペースで、かなり危険な水準にあります。ここまで個体数が激減している理由は漁業による競合で餌の確保が難しくなっていること、人間によって海水汚染が進んでおり体に害を与えていること、さらにはオットセイの増加により捕食される確率が上がっていることが挙げられます。2000年代に入っていからは生存している個体数がわかっていません。
飼育
キタイワトビペンギンは絶滅が迫っており、一般人が飼育することは難しいです。水族館などで鑑賞するか、インド洋諸島までいってみてください。
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