ライチョウはユーラシアから北アメリカに至る地域まで広く分布している鳥です。ライチョウの仲間では最も寒い気候に順応できる鳥とも言われています。この鳥は生息地域がとても広いのですが、地域で見ると、絶滅しそうなところがあります。日本では中部地域を中心にこの鳥が絶滅危惧種に指定されているという実態があります。さらに一部ではすでに絶滅が確認されているのです。
生息地
ライチョウはユーラシアから北アメリカまで、広く分布しています。
特徴
ライチョウは全長37cm。鳥綱キジ目キジ科ライチョウ属に分類される鳥類で、この鳥は氷河時代からの貴重な生き残りと言われています。夏は白と茶の羽色、冬は白一色の羽色にかわります。翼は白色で夏冬とも同じです。足の指にも羽毛が生えています。羽毛は軸が2つに分かれ毛の密度が高いため、空気をたくさん含むことができます。この鳥は亜種がおり、世界に6属17種が生息しています。ライチョウ類は、北半球の中緯度から北極圏にわたって生息しており、とても広く分布しています。主な生息地域は高山地帯や草地になります。
生態
ライチョウは高山植物の芽、種子など植物を食べて生活しています。巣はハイマツなどを皿状に組んで作る傾向にあります。繁殖形態は卵生。産卵は5月下旬-7月上旬に行われ、1回につき1-8個程度の卵を産むことが可能です。抱卵はメスのみが行い、20日程度で孵化をします。ライチョウの寿命に関してはまだはっきりしたことが分かっていません。
絶滅危惧種
ライチョウは全世界で広く生息しており、絶滅する恐れはありません。しかし一部の国では絶滅している地域もあります。日本では温暖化や肉食動物による捕食によってライチョウの数が減っています。さらには人間による森林破壊も大きな打撃になっています。日本ではライチョウが1955年に天然記念物に指定されています。日本ではあと平均気温が3℃上がると、ライチョウは絶滅する可能性が高いと予測されています。石川県ではすでに完全絶滅が確認されています。他には山梨県、新潟県、富山県、岐阜県、長野県、静岡県でも絶滅危惧種に指定されているのです。危機的状況にあるため、飼育下繁殖を試みており、絶滅地域への再導入を試みている状況です。
飼育
ライチョウは飼育は可能ですが、日本などの一部の国では保護対象にもなっており、絶滅危惧種にも指定されています。そのため、飼育は諦めて動物園で鑑賞することも検討したほうが良いです。
コメント