キノボリカンガルーの中でも特殊なカンガルーがアカキノボリカンガルーです。この種族はプアニューギニア北東岸のフオン半島だけに生息しているため、存在自体がかなりレアな動物で、当然ながら生息数がとても少ないのが問題です。もちろんこのカンガルーは絶滅危惧種にも指定されているため、政府や保護団体によって厳重に保護されています。
生息地
アカキノボリカンガルーはパプワニューギニアの固有種です。このカンガルーは北東岸のフオン半島だけに生息しています。
キノボリカンガルーとは?
まずキノボリカンガルーについて述べなければならないでしょう。以下の記事でも別種の木登りカンガルーを紹介していますが、キノボリカンガルーはカンガルー目カンガルー科キノボリカンガルー属に属しています。キノボリカンガルーはその名前の通り、カンガルーの中でも特殊で木に登って生活をしています。キノボリカンガルーは他のカンガルーとは違って前足が発達しており、楽に木を登ることができます。
特徴
アカキノボリカンガルーはキノボリカンガルーの亜種になります。体長は90~170cm、体重は7~10kgと言われています。アカキノボリカンガルーは木登りに長けており、木からジャンプして20m近く先まで飛び降りることができる、かなり軽快に動く動物です。耳は短く丸みを帯びており、あまり耳はよくありません。アカキノボリカンガルーは主に熱帯雨林に住んでいます。これは木がたくさん生えているからです。アカキノボリカンガルーはほとんどの時間を木の上で過ごし、餌を求めて地上に降りてきます。このカンガルーは単独で暮らすことが多く、群れを形成することはあまりありません。アカキノボリカンガルーの生息数は2000頭前後と言われており、かなり少ないのが問題点です。
生態
アカキノボリカンガルーは木の上で生活をすることから、果物や葉、樹皮、さらには鳥の卵や小さな昆虫なども食べることがあります。このカンガルーは休んでいることも多く14時間程度を睡眠に費やしています。繁殖形態は胎生になります。アカキノボリカンガルーは一夫多妻制で、妊娠期間は40日程度あり、メスは1回につき1頭産むことができます。子どもは1年弱、メスの袋の中で過ごしますが、生後およそ13カ月目で乳離れし、その後は親離れし、独自で生活をしていきます。
絶滅危惧種
アカキノボリカンガルーはそれほど生態がはっきりわかっておらず、あまり知られていない動物でもあります。またその希少性からとても個体数が少ないのが問題になっており、絶滅危惧種に指定されています。アカキノボリカンガルーはそもそもパプワニューギニアでしか見ることができませんので、かなりレアなカンガルーです。生息数は推定2000頭前後と言われており、とても少ないとみられています。人間がこのカンガルーを見る機会が少ない理由はほとんどの時間を気の上で過ごしているからです。今後森林伐採が進めば、このカンガルーはすぐに絶滅してしまうことになるでしょう。
飼育
アカキノボリカンガルーはかなりの希少種ですから、一般人が飼育することはまずできません。アカキノボリカンガルーは世界の動物園で見ることが可能ですので、鑑賞して我慢するしかありません。
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