カシラダカはスカンジナビア半島からカムチャッカ半島に至るユーラシア大陸に生息している小鳥。冬になると、この鳥は越冬のため、南部地域へ移動します。頭部の羽毛が立って見えるのが特徴の鳥で、春が近づくと、オスは頭部が黒い夏羽になります。このカシラダカは生息地域が広いにもかかわらず、生息数がどんどん減っており絶滅危惧種に指定されています。この鳥を狩猟する人がいることから生息数が減っています。
生息地
カシラダカはユーラシア大陸の高緯度地域に分布します。
特徴
カシラダカはスズメ目ホオジロ科に分類される鳥類。全長は15㎝ほどで、後頭部に短い冠羽があります。オスの夏羽は頭部が黒く、眉斑と後頭中央が白くなっています。冬羽はオス・メスがほぼ同色をしています。カシラダカは平地から山地の明るい林や林縁、草地などを好んで生息しています。基本的には単独行動していることは少なく、群れを形成して生活します。冬季になるとこの鳥は越冬のために中国や東南・中央アジアへ渡り越冬します。カシラダカは高い声で地鳴きをします。春先になるとヒバリに似た明るい声で複雑なさえずりをします。木の枝先に止まって鳴いていることが多いです。小型の鳥であることから危険を感じると木の上に飛び上がって警戒します。
生態
カシラダカは雑食性です。ホオジロ科の他の鳥と同じように草の種子や昆虫などを食べて生活しています。カシラダカは林の地上や地上近くの茂みに皿状の巣を作って営巣します。繁殖期は春から夏にかけて行われています。卵数は4~6個を一度に産みます。カシラダカの寿命は大体1-2年ほどといわれています。
絶滅危惧種
カシラダカは広く分布している鳥でありながら、絶滅危惧種に指定されています。なぜこうなっているのかというとカシラダカは1900年代各国で密猟されていたのです。これによって生息数が激減しました。これは2000年代に突入しても減少傾向にあり、IUCNでは2016年から危急種(VU)の指定をしています。近年では大群は見られなくなっていることから、カシラダカの生息数は確実に減っているものと思われます。
飼育
カシラダカは警戒心がとても強い鳥であり、人間が近寄るとすぐに逃げてしまうため飼育はかなり困難でしょう。この鳥は動物園で鑑賞するか、ユーラシア北部の各地で観察するのが良いです。
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