トルキスタンスナネコ、アラビアスナネコ、パキスタンスナネコはフェリス マルガリータ チノビアと呼ばれるスナネコの亜種です。スナネコはつい最近まで絶滅危惧種で準絶滅危惧種に指定されていましたが、格上げされて、低懸念に変更されてます。しかしこの亜種の場合は地域で見ると、生息数が減っており、パキスタンでは絶滅危惧種に指定されています。
生息地
これらのスナネコの亜種はイラン、パキスタン、中央アジアの一帯に住んでいます。アラビア半島ではサウジアラビアのナジド地域で生息、アラブ首長国連邦では、アブダビのアルアイン地域で生息、イスラエルではアラバ渓谷に生息、そしてヨルダンやシリアの砂漠にも生息しています。中央アジアではカラクム砂漠を中心にほとんどの地域で生息していることが確認されています。
特徴
スナネコはオスで体長40-60cm、メスは39-52cm。体重はオスで2-3kg、メスで1-2kgです。背面は明灰黄色や灰色で横縞が入っています。これらの亜種はスナネコの中では大型に分類されており、毛色は灰色みを帯び、斑紋は少ないのが最大の特徴です。スナネコたちは砂漠や砂丘などに生息しており、夜行性の動物であるため、昼間は岩陰などで寝ていることが多いです。スナネコは自分で巣穴を掘って居住する傾向にありますが、キツネやヤマアラシの使っていた巣を利用することもあります。スナネコはとても可愛い動物ですが、性格はとても狂暴で、猫を飼ったことがない人は飼育に苦戦する傾向にあります。
生態
スナネコは砂漠地帯でサソリや昆虫、ネズミなどを食べて生活しています。水分は食物から摂取しますが、たまに水を飲むこともあります。繁殖様式は胎生。妊娠期間は2か月ほどあり、毎年3月~4月にかけて繁殖を行います。メスは1回につき2-8頭産むことができます。子猫は1年以内に30%程度が死んでしまいます。これは餓死や捕食者によって殺されてしまうためです。飼育下での寿命は14年以上になります。
絶滅危惧種
スナネコ全体でいえば近年まで準絶滅危惧種に指定されていましたが、低懸念に変更されています。しかしフェリス マルガリータ チノビアの種類においては、パキスタンに置いて絶滅危惧種に指定されています。パキスタンでは、1990年代後半の地下核実験で生息地が大きな影響を受けたと考えられています。しかしスナネコの個体数調査は1960年代以降はされておらず、個体数が回復している可能性があります。スナネコは天敵が多いです。ワシなどの大型鳥類は天敵に当たり、それ以外にも大型肉食獣である、カラカル、オオカミ、ジャッカルなどは遭遇すると捕食されてしまいます。特に子猫は狙われやすく、捕食者によって食べられてしまうことが多いです。
飼育
スナネコは野性味が強く人間にも慣れていないため、人に懐くことはなく飼い猫としては不向きです。飼育している人もいますが、一般的なイエネコよりは苦労する可能性があります。気性の荒さもあり、仮に飼ったとしても上手くなつかない可能性もあります。飼育する場合はキャットフード、ケージ、sらにはトイレなどを用意してあげましょう。また冬のような寒い気候には耐性がないため、すぐに死んでしまいます。暖房なども買ってあげてください。
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