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南米絶滅種動物 犬 : テチチの外見、歴史、特徴、絶滅の理由 チワワの先祖

Animal

テチチという犬はかつて中米から南米にかけて生息していたと言われているチワワの先祖に当たる犬です。現地のインディオたちに愛されていたと言われている犬ですが、ヨーロッパ人の襲来によって、絶滅したとされています。テチチは現在、残念ながら絶滅しているといわれています。存在していたとされる時代には、写真や映像などの技術が無かったため、今ではその姿を見ることはできません。しかし推測できることもあるのです。

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特徴

テチチはチワワの先祖と言われているため、小型犬であると予想されています。体重は10kg未満で元々小型の犬とされていました。サイズはチワワの約2倍ですが、身体的特徴の多くはチワワと同じです。体形はまるでキツネのようなスリムな形をしており、細長い胴体、長い脚を持っておりました。また、耳は長い立ち耳で、垂れた尻尾も持っていました。体色はいくつか種類があり、ブラウン、ブラック、ホワイト、さらには混色もあったと言われています。テチチは家畜犬として飼育されており、先住民族の文化に浸透しており、子どもの遊び相手として人間と深く関わっていたことがわかっています。吠えない犬とも呼ばれており、おとなしく、人懐っこい性格だったことがわかっています。

生息地

テチチの生息地は南米が主と言われているのですが、メキシコにも生息し、現地住民の家畜として飼われていたという説があります。ある考古学者がメキシコのコリマで古代の埋葬シャフトを発掘したとき、チワワと非常によく似た犬を描いた、紀元前300年にさかのぼる彫像の鉢と彫刻を発見しました。そのため、南米よりもむしろ、メキシコのほうで初めてテチチが飼育されるようになったとも言われているのです。マヤ族やトルテック族のいずれかがテチチを最初に家畜化したと言われています。

起源

テチチの正確な起源を知る者はいないため、不明です。2013年にストックホルム工科大学は犬種の祖先に関する調査結果を発表しました。調査の結果、チワワのDNAの30%がアメリカ以外の犬種にまでさかのぼることができることがわかりました。さらに、チワワのDNAの大部分は南米のサンプルと一致しました。南米のサンプルは、テチチと呼ばれる古代の犬種にまでさかのぼることができます。

歴史

上記でも指摘した通り、テチチはまずメキシコで飼育され始めたと言われています。人に懐くことや子供と一緒に遊んでくれるような性格であったため、人間社会に適応し、広く飼育されていったと推察されます。それだけでなく、マヤ人は犬を来世の守護者と見なし、埋葬の儀式や食料源として犬を使用していました。マヤ人の文化には犬の仲間が来世で彼らに加わると信じて、飼い主と一緒に犬を埋葬することがよくありました。マヤ文明は800年に衰退し始め、900年までにトルテック族が誕生しました。また前者と同様にトルテック族も犬を食料と生贄の目的で飼いならしました。

その後台頭してくるのがアステカです。アステカは1325年にテノチティトランを建設。アステカ人もトルテック文明を踏襲し、テチチを飼い続けたと言われています。アステカ人は神々をなだめるために、血を捧げる儀式で人間を犠牲にしました。人間が利用できない場合、アステカはテチチを犠牲にしました。この文化は後に襲来してくるヨーロッパ人などが日記などに記録をしており、小さな犬を犠牲にする文化について書き連ねていました。

ヨーロッパ人の襲来

中世ヨーロッパでは東方にセルジュクトルコやオスマントルコがいたため、海外へ発展の可能性を見出し、大航海時代を迎えました。そして中米や南米が発見され、現地住民はスペイン人により征服されました。これにより古来から続いていたテチチと共存する社会が崩壊することになりました。現地住民はあまりにも過酷な重労働により次々と死んでいき、アフリカから黒人奴隷が大量に導入されたことにより、テチチも飼い主を失っていきました。

絶滅の理由

ヨーロッパ人による植民地支配により生活環境が激変し、飼い主も失っていったテチチはヨーロッパ人によって捕食されるようになりました。テチチは個体数が減っていき、絶滅していったのです。飼い主もいなくなり、さらに捕食されてしまうということになれば、当然ながら生きながらえることが絶対にできません。そのため、テチチは当時の時代背景からすれば絶滅してしまうことは避けられなかったと言えるのです。

チワワの先祖

1800年代になり、テチチの一種はメキシコからアメリカへ導入されていたことが分かっています。これによりテチチは延命できることになりました。この時に持ち帰られた犬は、テチチの血を引く犬種だったと言われており、他の犬と交配することにより、チワワとなったのです。そのため、チワワの先祖はテチチであるというのが一般的な理解とされています。

マルチーズがチワワの先祖?

一般的な認識としてはテチチはチワワの先祖とされていますが、チワワがヨーロッパ、特にマルタに由来するという説もあります。マルタにはかつてマルチーズポケットドッグとして知られる小さな犬が住んでいました。この犬は、チワワと明確な共通点を持っていました。この犬とチワワを結びつけるもう 1つの証拠は、システィーナ礼拝堂にあります。1482年、イタリアの画家ボッティチェリは、南壁の2 番目の区画にフレスコ画を完成させました。 「モーセの試練と召命」として知られるこの活気に満ちたフレスコ画は、現代のチワワに驚くほど似ている小型犬を抱く少年を描いています。つまりチワワはヨーロッパが起源かもしれません。

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